志駕晃:著「絶体絶命ラジオスター」感想 SFミステリー?

書籍

標題の本を読みました。

作者は志駕晃氏。
「スマホを落としただけなのに」でミステリ界に鮮烈なデビューをされた方です。
ラジオ番組のプロデューサーとしても有名な方で、過去には漫画家もされていたとか。
以前、いくつか作品を紹介したこともあります。

志駕晃著「彼女のスマホがつながらない」今度の題材はパパ活です。
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書評:志駕晃著「スマホを落としただけなのに 戦慄するメガロポリス」
はじめに 2020年3月現在、2作目の「囚われの殺人鬼」が映画公開中ですが、3作目の表題作を読みました。 毎回、情報化社会の怖さと、二転三転する展開に驚かされる作品ですが、本作もいろいろと驚かせてもらいました。 簡単なあらすじ...

簡単なあらすじ

主人公はAMラジオ局のアナウンサー垣島武史(かきじま・たけし)。
通称「カッキー」です。
ラジオ局に入社し、当初スポーツアナとして起用されましたが、試合が山場を迎えるとトイレに行きたくなるという体質だったため、すぐにクビに。
開き直って、そのエピソードを語っているうちに、「おまえにはバラエティが向いている」と言われ、二時間番組のパーソナリティを任されることになります。
当初は裏番組が強力で人気がありませんでしたが、徐々に人気が出てきているところでした。
なお、麻希という結婚間近の恋人がいます。

そんなカッキーでしたが、ある日を境に不思議な出来事が起こり始めます。
まだ行っていない場所なのに、「先程来られてましたよ」と言われたり、「双子の兄弟でもいるのですか?」と言われたり……
ついには、誰かが自分の番組でしゃべるという現象まで。
自分のリスナーである少女ユキも同じような体験をしたということで、彼女にも会いに行きます。
そこで、ユキの家にある機械にカッキーは入るのですが……
その後、独裁国家の某国指導者の弟と会話したことにより、命を狙われるようになります。
自分の偽者(?)とも対峙することになり、争うことになります。
相手が何者なのか、一体どういうことからこんな展開になったのか、そのあたりは実際本を取って読んでみてください。

私的感想

「スマホを落としただけなのに」シリーズとは全く違うタイプの話でした。
予備知識なしで読んだので、いい意味で肩透かしをくらいました。
SF? ミステリ? サスペンス? 複数のジャンルが混じったストーリーです。
読んでいて、少し戸惑いました。
なんというか、これを書くとネタバレするような気もしますが、ドラえもんの世界が真っ先に思い浮かびました。
しかしながら、さすがは力量のある作家さんです。
次から次へとやってくる問題に対し、先が気になって仕方がなくなり、一気に読んでしまいました。
ラジオ局のシーンは当然ながらリアリティがありましたし、某国指導者の弟と会話するシーンも息を呑みました。
彼女である麻希との関係や、故郷にいる母親との関係など、人間ドラマもしっかりと描かれています。
オチに関しては好き嫌いが分かれると思いますが、私はこういう話もありかと思いました。
ページ数は330ページほどありますが、一章ごとが短く、話が常に展開していきますので、退屈を感じず、スラスラと読めました。
なお、声優でもあり、日本SF作家クラブ第20代会長である花澤香菜さんが解説として、文を寄せられています。
彼女のファンの方もぜひ読んでください。
SF作家クラブの会長が解説をするからには、この作品はSFなのですかね?
ぜひ、手にとって読んでみてください。

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